「楽天経済圏を活用しているけれど、楽天証券はどうなのか」「SBI証券と楽天証券、どちらを選べばいいのか」という疑問を持つ方は非常に多いです。筆者は現在SBI証券をメインに使っていますが、楽天証券も実際に口座を保有しており、両方を使い比べた経験があります。この記事では、楽天証券の実態と口座開設手順を解説します。なお、この記事は情報提供を目的としており、投資助言には該当しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
楽天証券の基本情報と強み
楽天証券は楽天グループが運営するネット証券で、口座数においてSBI証券と国内トップを争う大手です。2024年末時点で口座数は1,000万口座を超えており、特に20〜30代の若い世代から支持を集めています。
楽天証券が選ばれる主な理由
楽天証券の最大の強みは「楽天経済圏との連携」です。楽天カードで積立投資をすることで楽天ポイントが貯まり、そのポイントを使って投資信託を購入できます。楽天市場でのショッピングにもポイントが加算されるため、楽天サービスをすでに利用している方にとっては自然とポイントが増えていく仕組みになっています。
筆者が楽天証券を開設した当初は、楽天カードによる積立投資でポイントが毎月数百円分貯まり、それをそのまま投資に回せるという体験が新鮮でした。「投資しながらポイントも貯まる」という感覚は、初めて投資を始める方のモチベーションにもつながります。
楽天証券の主な特徴
- 楽天カードでの積立投資で楽天ポイントが貯まる(最大1%、楽天プレミアムカードは最大2%)
- 楽天ポイントを使って投資信託を購入できる(ポイント投資)
- 楽天市場のSPU(スーパーポイントアッププログラム)との連携で還元率がアップ
- 「iSPEED」アプリが使いやすく、スマートフォンでの操作性が高い
- 日経テレコンで無料で経済ニュースを読める(楽天証券口座保有者限定)
- 取扱ファンド数が240本以上でNISA対応商品が充実
- 口座開設・口座維持費が無料
楽天証券のメリットを詳しく解説

メリット1:楽天ポイントが貯まり、投資にも使える
楽天証券のクレジットカード積立(楽天カード積立)では、積立金額の0.5〜1%の楽天ポイントが付与されます(カードの種類によって異なります)。楽天プレミアムカードを利用した場合は最大2%の還元になります。
貯まった楽天ポイントは1ポイント=1円として投資信託の購入に充てることができます。ポイントで購入した投資信託も通常の積立と同様に運用されるため、現金を使わずに投資の経験を積むことができます。投資デビューのきっかけとして、まずポイントで投資信託を買ってみるという使い方は非常に合理的です。
メリット2:楽天市場のSPUポイントアップ
楽天市場のスーパーポイントアッププログラム(SPU)では、楽天証券で特定の条件(投資信託を月1回500円以上購入など)を満たすことで、楽天市場での買い物に対するポイント還元率が+0.5倍になります。楽天市場を日常的に利用している方にとって、楽天証券口座の開設と月次積立はSPUの観点からも有利です。
メリット3:使いやすいスマートフォンアプリ
楽天証券のスマートフォンアプリ「iSPEED」は、国内株式の板情報やリアルタイムチャート、取引機能が充実しており、株式投資の経験者からも使いやすいと評価されています。初心者向けの「かんたんトレード」機能もあり、投資を始めたばかりの方でも迷わず操作できます。
メリット4:日経テレコンが無料で読める
楽天証券の口座保有者は「日経テレコン(楽天証券版)」を無料で利用できます。通常は有料の日本経済新聞や日経産業新聞の記事を読むことができるため、株式投資の情報収集コストを抑えられます。筆者も楽天証券口座を保有している間はこのサービスを活用していました。
楽天証券のデメリットと注意点

デメリット1:クレカ積立のポイント還元率でSBI証券に劣る
楽天カードでの積立投資では最大1%(楽天プレミアムカードで2%)の還元ですが、SBI証券×三井住友カードゴールドNL(年間100万円利用達成後)では最大5%の還元が可能です。クレカ積立のポイント還元率を最重視する場合、SBI証券×三井住友カードの組み合わせが現状有利です。
デメリット2:2023年の制度変更でサービス改悪が続いた
2023年以降、楽天証券は楽天カード積立のポイント付与条件を複数回変更しました。かつては全ての投資信託購入に1%のポイントが付いていましたが、現在は信託報酬の水準によって還元率が異なります(信託報酬が低いファンドは0.5%など)。サービス改悪を懸念する声も一部にはあります。
デメリット3:IPO(新規公開株)の取扱数がSBI証券より少ない
IPO投資を目的とする場合、SBI証券の方が取扱銘柄数や当選確率の面で有利とされています。楽天証券でもIPO投資は可能ですが、主目的がIPOであればSBI証券の方が向いています。
楽天証券 vs SBI証券 徹底比較
| 比較項目 | 楽天証券 | SBI証券 |
|---|---|---|
| クレカ積立ポイント還元(最大) | 1%(楽天カード)/ 2%(楽天プレミアムカード) | 最大5%(三井住友カードゴールドNL) |
| クレカ積立の月額上限 | 10万円 | 10万円 |
| 取扱ファンド数(NISA対応) | 240本以上 | 270本以上 |
| ポイント投資 | 楽天ポイントで投資信託購入可 | Vポイントで投資信託購入可 |
| 連携銀行 | 楽天銀行 | 住信SBIネット銀行 |
| IPO取扱数 | 普通〜少なめ | 多め(国内トップクラス) |
| 米国株取扱銘柄数 | 多い | 多い |
| スマホアプリ使いやすさ | iSPEED(高評価) | SBI証券アプリ(標準的) |
| 経済圏との親和性 | 楽天経済圏(楽天市場SPUなど) | 三井住友・SBI系経済圏 |
| 口座開設・維持費 | 無料 | 無料 |
両証券会社の違いを整理すると、楽天証券は「楽天経済圏ユーザー」に最適化されており、楽天市場・楽天銀行・楽天カードを日常的に使っている方ならポイントの恩恵を最大化できます。一方SBI証券は「ポイント還元率の最大化」と「商品ラインナップの豊富さ」が強みです。どちらが良いかは利用しているサービスや目的によって異なります。
筆者の見解としては、楽天経済圏をすでに活用しており楽天ポイントが毎月多く貯まっている方は楽天証券、ポイント還元率を最大化したい方や商品の選択肢を広げたい方はSBI証券という使い分けが合理的です。また、両方開設しておくことも有効な選択肢です(NISA口座は1社のみ)。
楽天証券の口座開設手順

ステップ1:楽天証券の公式サイトにアクセス
楽天証券の公式サイトから「口座開設(無料)」ボタンをクリックします。楽天会員IDをすでに持っている場合は楽天IDでログインすることで、氏名・住所などの基本情報の入力を省くことができます。楽天IDを持っていない場合はこの段階で新規作成するか、楽天IDなしで申し込むことも可能です。
ステップ2:口座の種類を選択
総合口座(国内株・投資信託・FXなど)を選択します。NISA口座も同時に申し込むことができます。特定口座の選択では「特定口座・源泉徴収あり」を選ぶと確定申告の手間が省けます。
ステップ3:本人確認書類の提出
スマートフォンを使ったオンライン本人確認(eKYC)に対応しており、マイナンバーカードがあれば最短当日中に審査が完了することもあります。必要なものは以下の通りです。
| 必要書類 | 条件 | 備考 |
|---|---|---|
| マイナンバーカード | 推奨 | 表裏の撮影でオンライン完結 |
| 通知カード+本人確認書類 | マイナンバーカードなしの場合 | 通知カード+運転免許証など |
| メールアドレス | 必須 | 楽天IDのアドレスで可 |
| 電話番号 | 必須 | SMS認証用 |
| 本人名義の銀行口座 | 必須 | 入出金用(楽天銀行を推奨) |
ステップ4:審査・口座開設完了
審査は通常1〜3営業日で完了します。マイナンバーカードを使ったeKYCの場合は最短で当日中に口座が開設されることもあります。審査完了後にメールが届き、ログイン情報が案内されます。
ステップ5:楽天銀行との連携設定
楽天証券と楽天銀行を連携(マネーブリッジ)することで、楽天銀行の普通預金金利が通常の10倍(年0.1%)にアップします(2026年3月時点の金利は公式サイトでご確認ください)。また楽天銀行からの自動入金設定も可能になります。楽天銀行の口座を持っていない場合は、楽天証券の口座開設と合わせて開設することをお勧めします。
楽天証券でNISA・積立投資を始める手順

NISA口座の申請と承認
NISA口座は口座開設時に同時申請できます。税務署による確認が必要なため、正式な承認まで1〜3週間かかることがありますが、楽天証券では申請中でも「事前申請」として積立設定を進めることができます。承認後に正式なNISA口座として確定します。
楽天カード積立の設定
NISA口座のつみたて投資枠でクレジットカード積立を利用する場合、楽天証券の管理画面から積立設定をします。楽天カードの登録と積立ファンドの選択を行い、月次の積立金額を設定します。毎月の締切日(通常は月末前後)の前に設定する必要があるため、余裕を持って手続きを進めてください。
投資信託の選び方
楽天証券では「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などの低コストインデックスファンドが人気です。新NISAのつみたて投資枠で購入できるファンドに絞って選ぶと、選択の幅が整理されます。ファンドの選び方については、インデックスファンド比較10選の記事や投資信託の選び方ガイドもあわせてご覧ください。
楽天証券に関するよくある質問
Q. 楽天ポイントはいくら分から投資に使えますか?
楽天証券では1ポイント=1円として、1ポイントから投資信託の購入に利用できます。ただし、ポイントで購入する場合は「スポット購入(都度購入)」のみで、積立設定には使えません。
Q. 楽天証券とSBI証券を両方持てますか?
証券口座は複数社で開設できます。ただしNISA口座は全金融機関を通じて1口座のみです。楽天証券でNISAを利用し、SBI証券で個別株や米国株ETFを取引するといった使い分けも可能です。
Q. 楽天証券を使わなくなった場合、口座を維持するだけでコストはかかりますか?
楽天証券は口座維持費が無料のため、使わない期間があっても費用はかかりません。保有中の投資信託の信託報酬は引き続き発生しますが、それは証券会社のコストではなくファンドのコストです。
Q. 楽天証券でiDeCoも利用できますか?
楽天証券はiDeCoにも対応しており、低コストのインデックスファンドを含む多数のラインナップがあります。iDeCoについてはiDeCo始め方ガイドをご覧ください。
楽天証券は、楽天市場・楽天カード・楽天銀行など楽天経済圏をすでに活用している方にとって、ポイントの相乗効果が期待できる証券口座です。使いやすいアプリと豊富な投資信託ラインナップで、投資初心者から中級者まで幅広く対応しています。
一方で、クレカ積立の最大還元率を求める方やIPO投資を重視する方はSBI証券との比較検討をお勧めします。どちらの口座も開設は無料のため、両方持つことも選択肢のひとつです。
※この記事は情報提供を目的としており、投資助言には該当しません。口座開設や投資判断はご自身の責任で行ってください。各種サービスの詳細・条件は公式サイトをご確認ください。